Viaggio in Irlanda & UK
〜アイルランド&UK旅行記〜

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6月22日    キルケニー→グレンダーロッホ→ダブリン
広大な庭もあるキルケニー城/谷にひょっこりとあるちっちゃい教会
今朝は見事に曇り。ここは朝食がついてないので、すぐに荷物をまとめて車に入れ、朝食を食べに行く。・・・が!アイルランドの朝は遅い(夜も早い)。昨日チェックしておいたカフェもみんな閉まっている。もう9時なのに!ここで一考。アイルランドのパブと同じような、イタリアの習慣・文化はやっぱりバールだ。朝7時前から開いていて、家で朝食をとらずに馴染みのバールのカウンターでクロワッサンやボンボローネとカフェラッテを立って食べる人も多い。そんなもんは、ここには存在しなかった。中に人がいたサンドイッチ屋のドアを開けるも、9時半開店と冷たく言われる。小雨も降ってきた。何とか9時オープンのカフェを見つけ、カフェラッテとマフィンを頂く。もはや、カフェラッテは世界中どこでもあるが、ここのは、ちょっと味が水くさい。エスプレッソではなく、アメリカンコーヒー使ってるんか?ダンナはイタリアの次に日本のが旨かった、と世界カフェラッテランキングを勝手にしていた。
 
キルケニーは結構見所が多い。まずは聖メアリー大聖堂へ。1843年に建てられただけあって、ピカピカといった感じで、特別な印象はなし。建築中はアイルランドに飢饉が襲い、その為に8つ作るはずの身廊が5つになったらしい。よく見ると、確かにバランスが悪い。
 
続いて、その先のブラック・アビーへ。聖メアリーと比べると、本当にちっちゃい。ここは近年修復されたが、元々は1325年に建てられたドメニコ派の修道院。ゆっくりドアを開けると、壁一面の素晴しいステンドグラスに目を奪われる。中の空気は凛としており、修道士さんがイスを揃えたり、私達のように時折やってくる観光客に声をかけている。私がステンドグラスに見とれている間、ダンナも“You are very very welcome”と言われてジーンとしていた。近年修復されたとはいえ、外も中も造りは素朴な感じで、昔のスタイルを守りつつ復元された感じだ。ちっちゃいながらも、ステンドグラスを座って眺め、その造りの隅々まで見ていると、あっとい間に時間が過ぎていた。普段は寄付などあまりしないが、ここはいつまでもこのままでいて欲しいと思い、寄付のロウソクに火をつけた。惜しみながら退出すようとすると、さっきの修道士さんが手招きしている。どこから来たのかと聞くのでイタリアというと、昨年ヴァチカンで行われたドメニコ派の集まりに参加した時は素晴しかった、と目を輝かせて語り、そして、今日はこんな天気で申し訳ない(修道士さんのせいじゃないのに)が、あなた達の旅行が素晴しいものになりますように、とお言葉を頂いた。その口調、振る舞いから伝わってくる優しさに心が打たれた・・・ジィ−ン・・・。
 
感動も収まらぬまま、次は聖カニス大聖堂へ。ここは、いかにも古い!という感じで私好み。その中でも一番古く11世紀に建てられた塔に上る。細い外観から想像していたように、はしご!靴が濡れているので、滑らない様に気をつけながらゆっくり上る。上からはキルケニーの町全体が見渡せる。さっき行った2つの教会、ホステル、その裏に駐車した車も発見。内部も歴史上の人物?と思われる墓があり、その装飾が見事であった。
 
続いては最後の観光ポイント・キルケニー城へ。聖カニス大聖堂からは、町の反対側。とは言っても、すっかり慣れた目抜き通りを進んで約10分。ここの内部見学はガイドツアーのみで、私達が着いた時は、次のツアーは30分後。城の向かいにあるデザイン・センターで時間を潰して、いざツアーへ。内容はダブリン城と似ていて、最初に10分くらいビデオを見た後、ガイドさんの説明と共に中を回る。今回のガイドさんは若い!金髪の女の子!超カワイイ!(って私はオッサンか?)城は元々12世紀のものだが、現在見られるものは19世紀に改築されたものが多く、その時代の華麗なインテリアで飾られてある。約1時間のツアー後、広大な庭にも出てみる。1面芝生でゴルフができそうなくらいデカイ。反対側の庭は、逆にいろんな花が咲き、噴水もあって市民の人の和みスペースになっているようだ。
 
お昼は朝に見た“Tipical Irish Sandwiches”に行ってみる。カウンターのケースには具がいっぱい並んでいて自分で選べるようになっているが、“典型的なアイルランド・サンド”を試したい。お姉さんに聞くが・・・別に・・・自分の好きなの選んでって、そんなら表に書くな!ともあれ、サンドイッチもデザートもおいしかった。車へ戻る途中、小さいながらショッピングセンター発見。雨も降っていたし、せっかくだから寄ってみる。入り口は周りの町並みとギャップ感がないように小さいが、中は結構広い。PENNYSもある!が、さすがに今更買うものもないので、各地PENNYS詣での最後の記念に入っといた。2時も過ぎたので、車に戻って次の目的地・グレンダーロッホに向かう。
 
ここからは約100キロだが、雨は更に勢いを増し、最後は山道で思ったより時間がかかった。4時半、無事到着するも、雨はドシャ降り。思わず降りずに帰りたくなったが、ウィンドブレーカーのフードもしっかり装着して出るも・・・一瞬でずぶ濡れ。ここまで濡れたらもう同じなのでカメラが濡れないように守りながら、初期キリスト教会群へ。雰囲気はクロンマクノイズと似ているが、クロンマクノイズが平野だったのに対してここは緑濃い山中にある。元々6世紀に聖ケヴィンが修行していたのが始まりというから、かなり古い。しかし、ランドタワーも聖ケヴィン教会も保存状態は非常に良い。ガイドで見たとおり、おとぎ話にでてきそうな素朴な石造りの教会だ。本当は先にも遺跡はあるらしいが、もう濡れ方が半端ではない。っていうか、もうヤル気なし。足元に気をつけながら車まで小走りで戻る。
 
ここからダブリンまでは約40キロ。道も簡単で6時頃にはもうダブリン。レンタカー事務所はここからだと町の反対側の空港方面。行きに確認したM50環状道路に行くはずが・・・空港のマークにつられてまっすぐ行ってしまい、市内へ突入。戻るかどうかも迷ったが(ここですぐ戻らなかったのが大失敗)、空港行きの標識に渋滞ばかりの市内を完全通過させる道は出てこないと信じて先に進む。きっと、迂回して行けるはず・・・と信じた私達がバカだった。気がつくと、思いっきり市内でしかも帰宅ラッシュ時の超渋滞に巻き込まれていた。戻った方がいいと決めた時はすでに遅し。戻るにも、30分ほどたっても数メートルしか動かず、青信号も一瞬で変わるし、イライライライラ〜!しかも、市内から放射線状にいっぱい道がでていて、どれを行けばM50に入れるか分からない。とにかく郊外に出そうな道を行く。そしたら、あった!M50の表示+空港の表示!それに向かっていき、次の交差点はどっち?と標識を見ると、まっすぐと右のちょうどド真ん中に飛行機のマークが・・・一体どっちやねん!そのまままっすぐ行くが、次の標識を待ってまっすぐ行ってる間に隣町にいた。もう、すでに7時をまわるわ、雨は相変わらずどしゃ降りだわ、イライラ頂点。とりあえず、あの一体どっちやねん標識まで戻り、今度は(逆なので)左に。よっしゃ、M50発見!道路の表示に従って右の車線に入るようダンナに指示。M50に入ぶつかるT字の所で標識を確認し、空港はハイ左!と言う前に、ダンナ、何故か右折・・・!“アンタ何してんの!左やん!!”とヒステリックに叫んでしまった。“右って言ってたやん!”とダンナもちょっと(私よりはマシ)ヒステリック気味。アンタ、それはさっきの車線の話やってば・・・。もうやってられん、もうやってられん、とブツブツ文句をたれる。お腹もすいてきた。こないだまで大好きだったダブリンが今は恨めしい。ずっと一方通行だったので元の道に戻ったらもう7時半。ホントは今頃パブで夕食のはずだったのに。M50にようやく入り、レンタカー事務所に着いたら8時を過ぎていた。雨は相変わらず強く、大荷物を抱えたまま高架下でタクシーを拾う。幸運にもすぐ拾え、運ちゃんも気さくな人で2人の嫌〜なムードも溶かしてくれた。
 
ホステルに荷物を置き、急いで前にも行ったパブへ行く。しかし!9時だったので、もうドリンクのみ。雨に濡れて格好で悲壮に聞き直すとキッチンに行って確認してくれたが、やはり何もなし。では、向かいの客のいないパブなら!何か食べれるかと聞くと、最初はシチューしかないけどいい?と聞かれ、モチロン、モチロン!!と一安心するが・・・やっぱりもう終わったって・・・。どこで食べれるかと聞くと、テンプル・バーまで行った方がいいと言う。しかもこんな雨の中、お腹はすいてても私はもういらん!と投げやりにいってみたが、ダンナは耐えられないと言う。最後の執念でテンプル・バーまで戻り、一番近いケバブの店に入った。もう9時半も回っている・・・疲労困憊とはここ事か。アイルランド、ダブリン最後の夜がこんなんとは・・・。店内は暖かく服も乾いてきて、おいしいケバブを食べて少し回復した。そこで、よし!最後の夜だから、もっかいパブ行くぞ!と懲りない2人、ここまでボロボロになると、笑いさえこみ上げる。よっしゃ、もう濡れてもええもん!とバカカップルはひっくり返った傘にまたガハガハ笑いながらThe Brazen Headに戻る。10時も過ぎているのに、目当ての生演奏がない。別の部屋に行って聞くと、また別の部屋だった。前とは違うバンドだったが、今度はギターのおじさんがいい感じ。ビールを飲み干し、曲間にカウンターまで来て更にもう1杯(やっぱりギネス)。せっかくだから、ダンナもギネス。心身ともにフラフラながらも、この音楽と共にアイルランドの1週間を振り返ってみる。もう1回、絶対来るぞと胸に誓いながら・・・。
 

6月21日    モハーの断崖→キャッシェル→キルケニー
すごい迫力!モハーの断崖/丘の上にそびえるロック・オブ・キャッシェル
朝・・・今日もスカッ晴れ!!手早く廊下から朝食を頂戴し、荷物をまとめて下へ降りる。屋外のテーブルは、昨晩の飲み食いがほったらかし。1人で片付けているおばさんに、お礼を言って鍵を返す。せっかくだから、ドゥーランも少し見るか?と歩くも、牛、牛飼いのおじさん、B&Bしかなかったので、いざ、モハーの断崖へ出発!
 
昨日ドゥーランに入る時にも標識があったように、ここからは5kmほどで、すぐに着いた。アイルランド観光の目玉の1つだけあって、大型観光バスがすでにいっぱい。インフォメーションから、まずは右側の坂を登り、対面から断崖を見る・・・おおおぉぉ〜!これ以上のコメントは必要なしでしょう。モハーとは、ゲール語で“廃墟になった崖”という意味らしいが、今日は風ひとつない素晴しい天気で、廃墟という感じはしない。先に進むと、ひょっこり小さな塔がたっている。このオブライアン塔は、19世紀の領主がお客さんを楽しませる為に建てたとか。では、私達も楽しませてもらいましょう!お金を払って、はしごを上ると、さっきの絶景がさらにパワーアップ。昨日、ここを見たアラン諸島も見える。海は果てしなく広大で、かもめがキィキィ鳴いている・・・“オォ〜”と意味もなく叫んでみた。込んできたので、下に下りる。今度は、断崖沿いに続く道へ行ってみる。内陸側も風景が素晴しい。奥に山々、その手前には海とほぼくっついた湖、そして草を食む牛の群れ。しかし、この断崖沿いの道、柵など何もない。また道と言っても、舗装されてる訳でなく、通行人によって自然にできたもので、場所によっては傾斜していて滑りやすい。今日はいいが、風の強い日はかなり危ないとみた。それでも、やっぱり上から断崖を見たい!とゆっくり近づくと、ダンナに頼むからやめてくれと怒られた。
 
しかし、今日は本当に暑い。ここからは結構な距離を車で過ごすので、売店でペプシとプリングルスを購入して、次の目的地・キャッシェルに向かう。30分ほど走って、イタリア語のガイドに“カラフルな町並みがカワイイ”と紹介されていたエニシュモンという小さな町にちょっと寄ってみる。確かに書いてたそのまんまだったが、カラフルな町並みはアイルランド中がそうだと言っても過言でもない。くるっと町を回っても約15分。再び目的地に向かって走り出す。
 
ちょうどお昼時に、アイルランド第3の都市・リムリックに着いたので、ここでお昼休憩を取る事にする。しばらく田舎の方にいたので、都会は新鮮!ショッピング・センターに駐車し、まずはお腹を満たしに“100%アイリッシュ”というファーストフード・スーパー・マクスに行ってみる。結果は、味も値段もボリュームもマクドナルドより数段上!でした。さて、時間も思ったよりあったので、町を少し回ってみる。すると・・・またしてもPENNYS発見!そこで、私はベルト(2ユーロ)、ダンナはタンクトップ(5ユーロ)を購入。PANNYSよ、ぜひイタリアへ!と願わずにはいられない。
 
ここからキャッシェルまでは約40キロ。リムリックで思ったよりも時間を潰してしまい、予定よりも遅く4時頃到着。ここでの目的は、ロック・オブ・キャッシェルという丘の上にそびえる要塞。中には名前通り城の跡もあるが、その後に権力が渡されたと言う教会やそれに付属する塔、墓地などの複合体になっている。実際に、中に入るといろんな建物が複雑に入り組んでいて、微妙に違う時代に建てられた物が分かる。天井は抜けて壁は朽ちていても、コーマックの礼拝堂はきっと一番新しい建物だろう。内部を見終わり、庭に出るとと、さっきはそこからここを見上げていたキャッシェルの町が見える。町自体はとても小さく、まわりは牛の放牧地だったり、またその中に中世の朽ちた建物がポツン、ポツンと見えた。
 
そうこうしてると、すでに5時をまわっていた。今晩の宿泊地・キルケニーまでは約60キロ。しかし、キャッシェルは多くの道が複雑に交差していて、気付いたら逆の方向を走っていた。方向修正するも、予定の道は見つからず、でもこれ以上迷うのも嫌なので、今いる道から最終的にキルケニーに入るように予定変更。しかし、ここで結構時間をとってしまった。“6時以降チェックインの場合は連絡要”とホステルからメールがあったので、公衆電話から電話。が、何回かけても話中。仕方ないので、車で携帯から何回かかけ直す。万全に用意した英語で用件を伝えるが、どうも、予約の中に私の名前がないようだ・・・名字も言ってみたが、困っている。何で予約したかと聞かれたので、メールと答える。まだ怪しそうだったが、こっちは予約したメールの返事もプリントアウトしてあるし、とりあえず電話を切る。
 
キルケニーに着き、ホステルの場所も分かったが駐車する場所がない。少し離れた今は営業してないパーキングのような所にいったんおいて、荷物をもってホステルに戻る。ホステルはドアが開いており、若者が2人座ってしゃべっている。どこが受付?と思ったら、そこだった。電話でも話した彼は申し訳なさそうに、やっぱり私の予約が見つからないと言う。手書きの予約表を見せてもらうと・・・ありました!ダンナの名前!連名でメールを送ったけど、送付者の欄は私の名前がローマ字で出るので、ダンナの名前で登録されてるとは全く考えてなかった。ともあれ、チェック・イン。駐車場所が気になっていたダンナが、その彼に自分達が駐車した場所で問題ないか聞くと、ホステルの裏の道が路駐し放題だから移動させたら?と教えてくれ、再度駐車し直しに戻る。町をゆっくり見ながら行くと、小さい町ながら店もいっぱい並び、明日の観光が楽しみ。アイルランドも少しいると、パブの夕食が安くてウマイ!と分かったので、キラーズ・インという有名なパブにご飯を食べに行く。が、平日は食事サービスなし。せっかくなので軽くビールを1杯飲む。近辺のパブもまわってみたが、同じく平日のみか、9時でストップという所ばかり。雨は降り出すし、お腹もかなり減ってきたので、それでは!という事でインディアンへ。私がオーダーした海老の何とか(よく分からんかったが)は、海老は特大でプッリプリ!ダンナのラム肉とほうれん草の煮込みもかなりイケてる!ちょっと高かったけど、大満足で店を出る。ホステルに着いたら、もう11時。明日のためにもすぐに床についた。
 

6月20日    クリフトゥン→アラン諸島→ドゥーラン
イニシュマーン島唯一の、これが原点!というパブ/イニシュマーン島の風景
朝・・・天気がいい〜!!6日目にしてやっとすがすがしい朝!朝食後すぐ出発できるように荷物をまとめ、まだ時間が早いので外に出る。ここコネマラ地方は国立公園もある自然豊かな所。昨日は曇ってよく見えなかった緑濃い山々が素晴しい。今回の旅行では回れないけど、これも次回のお楽しみ。
 
旅行中は朝から結構食べるのに慣れていたが、今日は格別ボリューム満点。アラン諸島へは10時半の船に乗るが、出発はここから60キロ離れたロッサヴィール。しかも、これを逃すと1時まで便がないので、余裕を持って8時40分には部屋を出る。下に清算に行くと、ご夫婦は朝食の世話でキッチンに。ちょうどお嬢ちゃんがいたので、呼んでもらう。旦那さんが出てきて清算をしてくれるが、“アラン諸島に行くんだって?メインのイニシュモア島は観光地になりすぎてイマイチ。イニシュマーン島が素朴で断然素敵だよ!”とアドバイスしてくれる。とにかく、このB&Bは素晴しい!
 
道中・・・おじさんの言葉が頭に残り、イニシュマーン島にも行ってみたくなった。ロッサヴィールからは同じ時刻に便がある。問題は、島間の移動をどうするか。私の旅行必須アイテム・地球の歩き方には、「夏季は島同士を結ぶフェリーが出ており、ほかの島へ楽に移動できる」とある。よっしゃ、これなら行ける!狭い道が多くギリギリ10時20分へ港へ着く。しかも、ロッサヴィールという表示はなく、船の絵を頼りにやっとたどり着いた。チケット売り場で、念の為に島間のフェリーについて聞いてみると、私達が乗るアイルランド・フェリーズではなく、違う会社が運行してるとの事。ではイニシュマーン島にまず行って、着いたら港でイニシュモア島行きの便を確認したらいいか!と、船に乗り込む。
 
30分ほどすると、アラン3島が見えてくる。同時出発した大きな船は、メインのイニシュモア島へ。おじさんの言葉を繰り返し思い出しながら、“私らの方が絶対素敵〜”と何故か鼻高々の私達。そう、港に着くまでは・・・。港に着き、私達を含め20人にも満たない人が下船。・・・シ〜ン・・・何にもない!私達の予想では、小さいにせよ船の事務所やチケット販売所があるはずだった。他の人々は、おそらくここに滞在するのか、お迎えのバスでとっとと去っていった。しかし、見事に何もない。言葉を一瞬失ったが、頼りの地球の歩き方によると、島の中央にツーリスト・インフォメーションがあるではないか!とりあえず、そこに行こうと中央に向かう坂を上ってゆく。しかし、マジで誰もいない。存在する生物は、人間2人(私達)と牛。とにかく、インフォメーションに行くのだ!てくてく15分ほど歩くと、犬を散歩しているおじさんがいた。いかにも地元の人、こんなちっちゃい島やから、インフォメーションくらい知ってるやろう!と聞いてみた。すると、“・・・(パイプを2回ふかした後)I don't know・・・”と呟き、唖然とする私達の横を通り過ぎていった。気を失いそうになりながらも、前方にツーリストらしき女性2人を発見!すると、もう少し上った先に、レストラン兼雑貨屋があるので、そこで聞いた方がいいと言われ、ほのかな希望の光を追うように坂を上る。額から汗も流れてきた。店のおばちゃんは親切で、私達の質問に悩みながら、奥の別の人にも聞いてくれたが、“多分ドゥーラン・フェリーがやってると思うんだけど・・・便は不定期だし、よく分からないわ、ごめんなさい”。ここでゆっくりして行けばいいのに、とアドバイスも受けたが、宿もとってるので予定変更はできないし、確かに素朴だが、何にもなさすぎる!ともかく、島間を運行してるらしき船会社の名前が分かった。しかし、まわりを見渡しても、マジで何もない。だだっぴろい平野に例の石垣、家はポツン・・・ポツン・・・。これ以上、坂を上ってもムダと見て、来た道を戻りながら更に情報収集する事にする。さっきも通った、いかにも!というパブでもおじさんに聞くが、さっきの店のおばさんと同じ返答。下っていると港に近づいてきた。すると、漁師の人たちが作業している。港の事は海の男に聞け!という事で一気に坂を下り、そのうち英語が分かりそうな(ここもゲール語が強い)若い男の子に聞くと、確かにドゥーラン・フェリーズが運行している事は間違いないと言う。電話したら?と言われ、わずかにバッテリーの残った私の携帯を使って彼に電話してもらうも・・・・電波届かず!公衆電話はどこ?と聞くと、ない!けど、少し坂を上ったB&Bのおばさんに使わせてもらったら、と言われ、さっき下ってきたばっかりの道を行く。希望はあるものの、すでに1時間以上経過、精神的にも肉体的にも疲労感を感じる。おばさんにお願いするも、親切そうなくせに思いっきり断られる。じゃあ、どこで電話できるねん!と言うと、更に上の、さっきも行ったパブに公衆電話があると言う。“Va' ○○culo!(訳は省略)”と繰り返し、さっきまであんなに感謝してた、B&Bのおじさんを恨む。更に坂を上る。パブについて、見回すも公衆電話らしきものはない。おじさんに聞くと、店の電話=公衆電話だった・・・。ともあれ、英語がうまく話せないからと、おじさんに代わりに電話してもらう。すると、3時半に1本ある事が判明!・・・たったこれだけを知るのに1時間半経過。しかし、まだ1時。あと2時間半、この何もない島で何せいっちゅうねん!
 
一安心すると、常にお腹がすいている事に気付く。おじさんに言うと、ホットサンドなら作れるというので、それとビール(ヤケ酒)をオーダー。すると、地元の人が入ってきた気配を後ろに感じるが、私は食べるのに必死のパッチで振り向かなかったが、ダンナが彼をじーっと見ているのに気付く。私もチラっとみると、汚れたTシャツ・ジーンズにアラン模様の入ったニットキャップをかぶった、よく日に焼けたおじさんがググっとビールを飲んでいる。更に、3杯目をオーダー。すごい、絵に描いたようなアイルランドの漁師!パブ内をよく見ると、低いテーブルに丸型の低いイス、そこにグレー地に赤の格子の入ったクッションがのっている。毎晩、ここで地元の漁師が集まってビールを飲む光景が目に浮かぶ。ダンナは、“ここに来ただけでも、価値ある”とやたら感動している。確かに、ここは観光客相手でもなく、本当にそのまんま残った伝統的パブに違いない。さっきまで恨んでた、B&Bのおじさんを“やっぱりアンタはエライ”と再評価。
 
さて、じっくり休んだところであと1時間半。港から離れたくないので、坂を上ってる時に見た遺跡っぽい所に向けて石垣の続く坂を上る。上まで来ると、石垣で区画された荒廃した土地、青い海の向こうに本島も見える。さすがに風が強い。しかし、触ったらグラグラするこの石垣はビクともしない。ドライブ初日の平野で見た石垣と同じ作り。そうか!いい加減に積んでるのではなく、風を通すようにワザと隙間をあけてるんや!と2人で納得。行ける所まで行こうと先に進むと、ある区画に羊の群れがワラを食べている。一体、誰がここまで持ってくるんや?と思いつつ、カメラを持って近づくと・・・メエェエェ〜!!と怒り炸裂でダッシュしてきた。おののいて1歩下がると、彼らもピタッと止まる。きっと身の危険を感じたんだろう。本島をじっくり見てると、断崖が見える。方向的にも、明日行く予定のモハーの断崖だ。こんなに遠くからでもしっかり見えるんやから、きっとスゴイ迫力!に違いない!
 
このフェリーを逃すわけにはいかないので、余裕を持って港へ急ぐ。フェリーが近づいてきた!思わず、涙・・・。ここから乗る人は私達のみ。でも、乗る時にも何も言われないし、しばらくしても検札にも来ない。
黙ってたら何もないんちゃう?と思ったが、ダンナがズルはダメ!と、ちゃんと申請してお金を払う。その後、すぐ到着。
 
イニシュモア島はさすがにデカイ。この島の最大の見所のドン・エンガスの断崖に行きたかったが、ロッサヴィールへの帰りの便まで1時間もないので無理。ま、イニシュマーン島4時間、イニシュモア島1時間、という観光客というのも私達ぐらいだろう。どうせ明日モハーの断崖行くし!と納得させて、イニシュマーンにはなかった、港に近いお土産屋さんを回る。有名な、アランセーターの専門店もある。そこに、いた!日本人団体ツアーご一行様!女性の1人は、山ほどセーターをご購入。いくら有名っていっても・・・あれは買いすぎやろ!
 
帰りのフェリーは2人とも爆睡。特にダンナは、今晩の宿のあるドゥーランまで100kmの運転が待っている。そして、ロッサヴィールに到着。ほんの8時間前にここから出発する時は、こんな展開を予想もしてなかった。ま、貴重な体験できたから、これで良し!としとく。道中、コネマラ地方でも遭遇したように、羊が道の脇に歩いてたり、ひどい場合は寝てたりして、非常に危険。車にひかれた、血だらけの羊も見てしまった・・・そして!前方の道のど真ん中に牛!当然ながらストップ。クラクション鳴らして襲われても怖いので、ひたすらどいてくれるのを待つ。2・3分後、何もなかったように去る。
 
今晩は、パブの2階を利用したB&B。期待で胸が膨らむ。ドゥーランに入ったと思ったら、右側の1軒目のパブが、我らの宿泊先・McGann's Pub だった。とりあえず、パブに入ると、“クミコ?”とすぐ聞かれる。おぉ、私も有名なんか!・・・いやいや、きっと唯一のアジア人、というだけやろう。夕食は、もちろんパブで。私はアイリッシュ・シチュー、ダンナはハンバーグ。もはやビールは当たり前。ボリュームも満点でかなりウマイ。そして、もはや定番のフライド・ポテトてんこ盛り。それをつまみながら、今日最後のお楽しみ、生演奏を待つ。ここはダブリンのパブと比べると更に観光客は少なく、地元のおじさんが多い。その音楽、歌声がビールと共に体にジーンとしみ込む。5曲ほど堪能して、惜しみながらも体を休める事にする。下はまだ盛り上がっていて、音楽もよく聞こえる・・・が、疲れはそれにも影響される事なく、私達を深い眠りに落としていった。
 

6月19日    ダブリン→クロンマクノイズ→クリフトゥン
シャノン川沿いにjひっそり残るクロンマクノイズ/港から見たクリフトゥンの町
今日は7時に起きて8時にチェックアウト。今日から緊張(特に運転するダンナ)のレンタカーの旅が始まる。予約フォームにあるように、アストン・キーまで歩き、バスに乗る。アイルランドでは、乗車時に行き先を告げて料金を払うシステムだったが、この予約フォームには地区名と住所のみで最寄のバス停の名前は書いていない。仕方ないので、それを丸ごと運転手の姉ちゃんに見せると、“はっきりとは分からないけど、地区に入ったら教えるから”と言われる。空港方面に20分ほど行った所で、お姉ちゃんが呼ぶので行ったら、地区的にはここだから降りたら?と言う。“この住所に近いの?”と聞くとウンと言うので降りる・・・が、見渡してもレンタカー事務所らしき所は見えず。GSとマクドがあったので店員さんに予約フォームを見せて聞くと、“ここって、バスで10分くらいかかるよ”・・・ガーン!!今降りたばっかりやっちゅうに!徒歩なんて30分はかかる言われ、バスの運ちゃんのアホたれ〜!知らんねんやったら知らんてはっきり言っとけ〜!!まったく、朝っぱらから気分悪い。理不尽を感じながらも、ちょうど通りかかったタクシーを拾う。着いたそこは、空港のすぐそば。空港まで戻るのが嫌やから市内事務所を選んだのに、これやったら場所がはっきりしてる空港の方がマシやった・・・。
 
手続きは予約フォームを見せるだけなので簡単に済み、目的地方向のバイパスへ行く道も聞き、いざ、出発!アイルランドは日本と同じく左側運転でイタリアとは逆なのでダンナはちょっと恐る恐る。しかも、全てが逆と思っていたのに、ギアチェンジはそのままというのにビックリしていた。普段でも慎重なダンナがスーパー慎重な運転でバイパスに向かうも・・・いきなし間違えて空港内に入ったりもしたが、何とか復帰して国道まで入ったら後は簡単!目的地である観光場所のクロンマクノイズに近い都市アスローンは、国道N4・N6を120kmほどまーっすぐ行くだけなので、ナビ役の私はお気楽に景色を眺める。この道はだだっ広ーい平野をを走る平坦な道で、家・牛・羊・馬の風景が繰り返されるのみ。イタリアの田舎でもありがちな風景だが、違うのは超平野で丘などがない点と、境に設けられた低い石の壁。しかも、切りっ放しのような鋭い石が、いい加減風に積んである(これは後日ダンナと謎を解明する!)。アスローンに近くなると、道は整備されてないもののクロンマクノイズの標識は絶えずあり、ほぼ予定通り2時間ほどで到着。
 
クロンマクノイズは、初期キリスト教修道院跡。公共の交通機関はないが、観光バスや我々のようなレンタカー組が多く訪れる。ダブリンには結構いた日本人もさすがにここはいなかった。チケットを買って入場し、とりあえずバールで腹ごしらえして外に出ると、小雨はやんで少し太陽が出てきた。緑濃い平原に点在するハイクロス(様々な文様で装飾された、交差部分に輪がかかった十字架)、部分的に残った教会跡、ランドタワー。周りにはビジターセンター以外に何もなく、廃墟と化した今も古の神聖な魂はそのまま残っている気がした。
 
今晩の宿は、アイルランド西海岸のコネマラ地方。つまり、今日はアイルランドの中央部を丸ごと横断する。クロンマクノイズから国道N6に復活し、ひたすら西へ、大都市ゴールウェイに着いたら国道N59に進む。国道とはいえ、ここからは細い山道が多く、点在する小さな町を通っていく。地図で町の名前を見ながら位置確認するが、3つほど通り過ぎた後から地図の名前と標識の名前が違う!目的地のクリフトゥンまではN59なので、不安になりながらも前に進む。後で気付いたが、ここアイルランド西部は今だにゲール語が使われる地方で、これらの標識はゲール語表示だった!(でも地図と違うって言うのはちょっと問題ですぜ)クリフトゥンに着いたら、宿泊先のB&Bからの案内に沿って進む。書いている感じより距離があったので心配になりつつも、無事到着。
 
コーナー・ストーンズB&Bは、まさに典型的アイルランドのB&Bという感じで、キレイに手入れされた庭に三角屋根の普通のお宅を利用したものだ。呼び鈴を押して中に入ると、名前を告げる事もなく(きっと最後に到着したか、アジア人は私しかいないからすぐ分かったのだろう)2階の部屋に案内される。部屋は超広く、薄黄色の壁、天然木の家具でコーディネイトされ、超素敵!案内してくれた奥さんは、今日の晩御飯のために近くのいろんなレストランを紹介してくれたり、とっても親切なので、明日アラン諸島に向かうフェリーの出るロッサヴィールまでの所要時間などいろいろ教えてもらう。
 
小雨は降っているとはいえ、晩御飯を食べるだけではもったいないのでクリフトゥンの港に行ってみる。ドライブ中に見てきた山の景色から、一気に海の景色。天気が悪いせいもあるが、超寒く、北の海の厳しさを感じる。そこからスカイロードと呼ばれる海沿いのパノラマロードを行くが、晴れていればきっと別物なのに、残念ながら雨足も強まってきたので駆け足でクリフトゥンの町へ戻る。
 
雨が強烈に降ってきたので、走って目当てのシーフードレストラン・Derryclareへ入る。早速、ブロッコリーのスープとクリームチャウダーを注文。冷えた体に暖かいスープがしみ通る・・・。さてお待ちかねのメインは、サーモンステーキとムール貝の煮込み。サーモンは極厚、塩味のみでしっかりサーモンの味が味わえる。ムール貝はというと、巨大なサラダボールのような器にてんこ盛り!いつものように半分こで両方味わうが、普段魚が食べれない私達はその美味しさに感動の嵐。ムール貝も終盤になると貝が半開きのが残ってきたが、残すのはもったいないので頑張って開けて食べていると・・・グっと力を入れた瞬間に貝がパチンとはじけ、宙を華麗に舞い、私の右肩に着陸!慌てて貝をとろうとするも、動揺してたので逆にウェイトレスさんの足元にポロリ・・・。全てを目撃してしまった彼女は必死に笑いをこらえながら拾ってくれたが、かなり恥ずかしかった。もちろんダンナは大爆笑で、“何でそういう事がいっつも起こる訳?”と聞く。そんなん私が知りたいっちゅうねん!確かにマンガみたいなこういう事は、何故かいつも私・・・。
 
B&Bに帰って上着を脱ぐと、グレーのパーカーの右肩にはムール貝の着陸跡がくっきり残っている。それでダンナ、更に大爆笑。暖房ファンもあったので、それまで溜まっていた下着や靴下と共に洗って証拠隠滅しておいた。ダンナは今日の長時間ドライブが相当疲れたらしく(当たり前か)、私のシャワーを待たずに熟睡。ムール貝が舞ったシーンをコマ送りに思い出しながら、私も深い眠りに落ちていった。
 

6月18日    ダブリン観光・その2
ちょうど卒業式があったトリニティ・カレッジ/ザ・ブレイズン・ヘッドの伝統音楽生演奏
今朝も曇り。いつものようにナイロン・パーカーと折り畳み傘を持って出発。
 
本日一発目は、トリニティ・カレッジ。正門前は学生、観光客で賑わっている。構内入ってすぐの地図で確認して、目玉のケルズの書が所蔵されているオールド・ライブラリーに向かう。ケルズの書とは、9世紀はじめに製作された四福音書で、世界でも屈指の装飾写本でもある。私もダンナも、ダブリンで一番楽しみにしていた所で、ドキドキしながら入場。薄暗く保たれた展示室は、本物にたどり着く前にケルズの書で使用されているべラム紙(牛皮)の説明や製本の仕方、そこに書かれたアンシャル文字と呼ばれる手書きの文字の説明・書き方がイラストやビデオを使ってよく分かるように構成されている。最後の本物が展示してある小部屋は、更に照明が落とされ、見学者も沈黙で何か神聖な空気を感じる。ガラスケースに開かれたそれは、千年前のものとは到底思えない輝きに満ちていた。それから階段を上がって、2階のロングルームと呼ばれる主要図書室へ。名前通り65mの長くて天井の高いホールには、両サイドに古文書が20万冊!ですごい迫力。うぅ〜んと唸り続けるダンナ。何かと思ったら、自分が働いている古文書保管室とこことを比べていろいろと考えてしまったそうで、展示室の古文書を傷めない保存方法や、こうして一般人にも公開している点など、“せっかく素晴しいモノを俺達も持っているのに、もったいない・・・”と溜息。私も1度見学(3月25日の日記参照)したが、確かにもったいない!
 
昨日は予定を前倒ししたので、今日はゆったり。次の目的地の国立博物館に向かう途中のグラフトン・ストリートでいろいろお店を見て回る。歩行者専用のこの通りは、色とりどりの建物、ストリート・ミュージシャンなどでとても楽しい。まだ6月も半ばだと言うのに、セールが始まっているお店もある。寒くなるのが早いからセールも早いんかな?衣料品に関してはフィレンツェよりも選択肢が多く、安くてカワイイ店も多い!そこで、ダンナはズボン、私はタンクトップを購入。天気も持ち直したので、テイクアウトのお店で(またまた)ベーグルとデザートなどを買い込み、その先にあるセント・スティーブンス・グリーン公園へ。町中にありながら広大なこの公園は市民の憩いの場といった感じで、学生やビジネスマンが芝生やペンチに座ってお昼を食べていた。私達もそれに混じって食べる。まだ3日だが、イギリス、ダブリンの町並み、公園はイタリアのそれとは全く違う事に嫌でも気付く。入念に手入れされた芝生、そして咲き乱れる花。落ちているゴミも非常に少ない。
 
お腹を満たして散歩した後、アイルランド国立博物館へ。ロンドンもそうらしいが、アイルランドもほとんどの美術館・博物館は入場無料!これは素晴しい!(一方で教会は有料でイタリアと逆)。展示品の取り扱いは広く、石器時代からアイルランド独立まで。目玉は国宝のタラのブローチやアーダの聖杯などの金工芸品で、ケルトの文様が素晴しい。一番時間を費やしたところは、“独立の歩み”と題されたコーナー。と言うのも、旅行前の学習として映画“マイケル・コリンズ”のビデオを見ていたから。ストーリーは1916年のイースター蜂起から、1919年のイギリス・アイルランド戦争、1922年のアイルランド自由国の成立、そして彼がイギリスと締結した条約の反対勢力から暗殺されるまでの彼の生涯と、まさにこの展示そのものを描いた作品だ。映画で見たまんまの軍隊の制服、戦争の様子はまだまだ生々しい。この展示には入ってなかったが、アイルランドの完全独立は1949年を待たねばならず、その後も北アイルランド問題など多くの問題を抱える。その最大の事件でもある1972年の“血の日曜日”の映画も過去に見たので、その歴史を追うように、今度は北アイルランドにも行ってみたくなった。
 
見学を一通り終えると5時。昨日見逃したオコンネル・ストリートの店へ向かう。昨日チェックしていたPENNYSという店に入ると・・・安い!しかも品質も悪くない!結構かわいいのもある!結局閉店ギリギリまでびっちり見て試着した結果・・・Tシャツ2枚・タンクトップ1枚・短パン1枚・パンツ5枚・ソックス10足で合計32ユーロ(約4千円)也!アイルランドのユニクロと命名しよう!!
 
一旦荷物をホステルに置き、今晩は待ちに待ったアイリッシュ・パブに行く。知らなかったが、このアイルランド最古のパブ・The Brazen Head はホステルのすぐそば!いくつかに分かれた部屋の中から、ちょうどサッカー欧州選手権・イタリアースウェーデンを大画面放送がある部屋で軽く夕食と、もちろんビール!夕食はチキンとサラダを頼んだが、このチキンには極太フライドポテトが山盛り。これをつまみながら、ビール片手にサッカー観戦。しかし・・・2−1で勝っていたのに、後半残り15分でフォワードを下げてデフェンスを大量投入・・・・したくせに残り数分に同点ゴールを決められる。黄色のTシャツ着た、いかにもスウェーデン人が後ろで雄叫びを上げている。ダンナ曰く、これはいつものトラパットーニ(イタリア監督)の作戦らしいが、“エエ加減古いねん〜!”と超怒っていた。サッカーはほっといて、肝心の伝統音楽生演奏はまだかなぁ〜と思いながらトイレに行くと、違う部屋からギターの音が!音の聞こえるほうに行くと、ちょうど音あわせをしている所で、急いでダンナを呼びに行く。これ目当てで集まったお客さんで席には座れなかったが、ビール片手にいい気分。演奏する人達も、曲間にビールをぐぐっと飲むのがまたイイ!特にヴァイオリンのお姉さんは満点の笑顔で、本当に演奏するのが楽しそう。お客さんからのリクエストにも応じる。その音楽、雰囲気全てが正にアイルランド!!という感じで、感動屋の私は何故か目頭が熱くなった。立ち去るのが非常に惜しかったが、翌日からの車移動に備えて11時過ぎに店を出る。中も外も音楽を聴く人、飲む人、しゃべる人で満杯で、出るのもやっと。すぐ前のパブは悲惨なくらい客がいないのに・・・。車での観光が終わってウェールズ移動前にダブリンに帰ってきたら、必ずここに戻ってくるぞぉ〜!!
 

6月17日    ダブリン観光・その1
これがギネス・ストアハウス!一番上に見える展望バーで飲むギネスは最高!/オリジナルは塔が1つ残っただけのダブリン城
朝8時起床。ホステルの朝食はセルフで、置いてあるパンや飲み物、フレークなどを各自でとって食べ、各自で食器を洗ってかごに入れておく。部活の合宿みたいで、なんだか懐かしい!
 
ちょっと天気は悪いが、まずは近くのクライスト・チャーチへ。が、早すぎてまだ開いてなかった。では、開くのが早い聖パトリック大聖堂へ。少し離れていて一瞬分かりにくいかと思ったが、観光バスが止まっているので間違いない。隣の庭も素敵だったが、雨も降ってきたので急いで大聖堂の中に入る。薄暗い大聖堂は、その分ステンドグラスの美しさが際立つ。ここもケンブリッジと同じく、典型的なゴシック様式だ。驚いたのは、日本語のパンフレットがあった!どの国の観光地でも頑張って英・仏・独・伊・スペイン語程度だが、ここだけでなく、アイルランドのほとんどの場所で日本語を含む10カ国語程度のパンフレットがあり、観光に力を入れてるのが伺える。
 
続いて、教会のはしごでクライスト・チャーチ大聖堂へ戻る。見た目はきれいで最近のものかとも思えるが、元々はダブリン最古の教会で、現在まで数回改築されている。実際に、外には一番古い時代の教会跡と思われるものがあった。内部もきれいであるが、木造の部分が残っていたり、よく見ると一方の側壁が微妙に内側に傾いている。ダンナは聖パトリックの方が気に入ったらしいが、私は歴史を感じる、こういうイビツさが好き。
 
ダブリン2大教会を回ったらもうお昼の時間。昨晩の中華の前にあったバールに行く。5年前アメリカに行った時にハマった、ベーグルという文字が気になっていた(イタリアにベーグルはない!)お店の雰囲気もキッチュな感じで、同じヨーロッパでもイタリアというより日本にありそうな感じでちょっと懐かしい。私はスモークサーモン・クリームチーズ、ダンナも初ベーグルでベーコンエッグを注文。アメリカでの感動ほどではなかったが、久々のモチモチ感を堪能。
 
続いての目的地はダブリン城。地図を持ってらしき所へ行くが、入り口が見つからない。キョロキョロしてると、ガードマンのおっちゃんが“城なら、もうちょっと先の右手だよ”と教えてくれた。まだ1日しかいないが、アイルランドの人は非常に親切だ。単に情報をくれる、というよりも、話し方や振る舞いに温かみを感じる。さて、おっちゃんが教えてくれたように前に進むと、その通りダブリン城と書いた門があった。ガイドに書いてあったように内部見学はガイドツアーのみで、次回のガイドは約30分後。お土産屋や写真を撮って時間を潰す。見学はまずガイドの紹介から始まり、簡単なビデオを見る。ダブリン城とはいっても、1204年に建てられたオリジナルのほとんどは1684年の火事で焼失し、かろうじて残った塔と近年復元されたチャペルで構成されている。残念ながら、隣接する総督本部の建物は修復中で入れなかった。
 
思ったより時間が早かったので、翌日の予定を繰り上げてギネス・ストアハウスへ。アイルランドと言えばギネスとういうくらい、世界120カ国以上に輸出されるこの黒ビールはアイルランドの顔。今まで通りで見たお土産物屋でもギネスグッズは必ずあるほど。ギネス・ストアハウスは少しここから離れているが、町並みを見ながら徒歩で行くことに。中心街とは違ってベタな店やパブが並んでいる。15分ほど歩くと、レンガ造りの大きな建物、煙突が見えてきた。そして、GUINNESSというおなじみのロゴとハープのシンボルマークを発見!見た目のレトロな工場とはうって変わって内部はハイテク。7階まで吹き抜けのエントランスにエスカレーターが交差し、大阪・梅田のヘップ・ファイブにいるみたい。興奮してきました〜!!チケットを買うと、パンフ(ここは日本語がなかった)と黒い液体の入ったガラスボールを渡される。パンフを読むと、チケット代わりのガラスボールにはギネス1滴が入っており、ボール後ろについてる黒い輪っかで、ギネス1パイント無料!入場13ユーロは痛かったが、これで何か得した気分(無料という言葉に弱い)になり、嬉々として中に入る。中は麦の話から樽の作り方、醸造の方法、過去のCMや景品の歴史など趣向を凝らした展示がとても興味深い。展示を見終わると、ギネスが飲みたくてたまらない。6階にもバーはあったが、上にも何かあるはず!と最上階に行ってみると!!パァっと開かれたそこは、360度ガラス張りの展望バー。ギネスを飲みながらダブリン市内が一望できる。カウンターで早速ギネスを頂くと、泡の上にもう1つのアイルランドのシンボル・三つ葉が書いてある(感動)!皆がしているように、フローリングの床に地べたに座ってギネスを賞味(ここからビール漬けの毎日が始まる)。十分に景色を堪能し休憩した後、今度は一気に地上階のショップへ。かなりギネスモードになってる私は、“I (三つ葉) (ギネスのグラス)”と“I LOVE GUINNESS”をイラストで表現した、他ではなかったTシャツを購入。退出前にはトイレ、という事で私が地下の女性用トイレに行き、そして地上階の男性用トイレ前でダンナを待っていると・・・“おしっこもれる〜!!”とイタリア人のおばちゃんが駆け込んできた。間一髪扉は開けなかったが、必死で女性用を探しているので教えてあげた。私がイタリア語が分かるとは分からなかったらしく(当たり前か)、ちょっと恥ずかしそうに下へ降りていった。
 
夕食にはまだ早いので、ホステルに一旦荷物を置き、川向いのオコンネル・ストリートへ。ダブリン一の大通りには、歴史的建物と、デパートや各国料理店がズラリ。せっかくだから、昨日書いたハガキをここの中央郵便局で投函。さて店回りでもするか、と思いきや、まだ6時半なのに飲食店以外は閉まっている!ダブリンの閉店は早い・・・旅行する人、注意しましょう!仕方ないので、チェックしていた郷土料理店のあるテンプル・バーに向かう。赤い店構えで目立つ・The Shackは有名店だけあって、店先には各ガイドブックに推薦されたマークがキラリと光る。ガラスに貼ってあるメニューを恐る恐る見ると、思ったよりは高くない。すると、出てきたお客さんが“very good!”と後押ししてくれたので、迷いなく店内へ。本日のスープ、スモークサーモンを前菜に、メインはいずれもアイルランド伝統料理の中から牛肉の煮込みと豚の玉ネギソース添えをオーダー。バターをぬった詰まったパンとマッシュルームスープ、肉厚のスモークサーモン(フィレツェのスーパーで買うのより5倍の厚みはあった)は最高に美味しい。これでも結構お腹いっぱいだけど、メインは容赦なく運ばれる。牛肉は舌でとろける柔らかさで、付け合せのマッシュポテトと食べると更にウマイ。豚肉も玉ネギのソースがあじわいたっぷり。が、このジャガイモが更にお腹を圧迫(ここからジャガイモの毎日開始)し、こんなに美味しいのに食べきれず・・・無念。
 
こんなに満腹では体に悪いので、テンプル・バーをゆっくり散歩して10時半頃ホステルへ。シャワーを浴び、身長183のダンナは自分よりかなり小さいベッドにもだえながらも即行爆眠。ダンナのいびきが気になりながらも、私も・・・ZZZZ・・・
 

6月16日    ケンブリッジ観光→スタンステッド空港〜ダブリン
パンティング中、セント・ジョンズ・カレッジの溜息の橋とジェニファー/川から見るキングス・カレッジ
7時半、目覚ましより前に車の音で目が覚める。窓を開けると、イングリッシュ・ビジネスマンの通勤、学生の自転車通学の真っ最中で、ちょっといつもの光景とは違う様子に、イギリスにいる!と実感。早く外に出たくて、荷物を手早くまとめて部屋を出る。ジャニファーを下で待ってる間に、学生寮まわりの建物や庭を見て回る。これぞイングリッシュ・ガーデン!芝がキレイに手入れされ、いっぱい花が咲いている。ツタが絡まるレンガの建物も、まさにイギリス!と朝から感動しまくり。ジェニファーとマットが来たところで彼女の部屋に荷物を移動し、学生食堂にて朝食。イタリアとは違い、郷に入れば郷に従え(これが私の旅行の鉄則!)という事で、朝からベーコンに卵、マッシュルームとモリモリ食べる。マットは先週のテスト結果発表を見に行くというので、その間、ジャニファーにカレッジ案内をしてもらう。どのカレッジも大きな門と礼拝堂、そして手入れされた真緑の芝の中庭が広がる。礼拝堂も、フレスコ画で飾られたフィレンツェで見る様式とは違い、完全なゴシック様式でステンドグラスが見事だ。うぅ〜ん、まさにハリー・ポッターの世界!
キングス・カレッジに着くと、試験結果を見終わったマットと合流。無事試験パスで笑顔!そこで、11時からのパントに備えてスーパーに買出し。彼ら曰く、パントでは苺とPIM'S(レモンスカッシュで割って飲む酒)が鉄則。スーパーでは見つからなかったPIM'Sも酒屋でゲットし、彼らのカレッジの受付でパントのオールと鍵をもらい、いざ!出陣!!
パントは想像よりも更に平べったい。窪んでいる所にビニールのクッションを敷いてそこに座り、こぐ人は正にパントの上に立つ。オールとさっき書いたが、長くてごつい1本の棒で川底をついてパントを操作する。最初は、カレッジのパンティングガイドも務めるマットが運転。次々と現れる美しい建物、庭、橋、あひるやがちょうに目が奪われる。中腹にさしかかった所で、ダンナがチャレンジしたいと言う。川岸につけてマットと交代するが、簡単そうに見えて結構難しく、ダンナに代わったとたんに前に進まず同じ場所でグルグル回転するのみ。“棒突くんはパントの真下で、ほら、すぅっと前に出すだけでいいねん!”とPIM'Sで軽くいい気分になっていた私がちょっと偉そうに意見すると、“クミコ、見てるだけやったら何とでも言えるで”とジャニファーにツっこまれた。少しするとダンナは鍵を掴んだようで、ゆっくりと川下の方に動き出した。“次はお前の番や!”と、実は私の発言にムカついていたダンナは私に棒を渡す。すると・・・さっきあんな偉そうな事言うんやなかった。私の頭で描いていた動きを試みるが、パントは私をおちょくるかの様に回転する。他のパントにも迷惑をかけるわ、建物にぶつわかるわ、すぐ目の前の橋さえも超えられない。意地っ張りな私はひたすらチャレンジするが、結構重いこの棒に腕がつってきたので無念のリタイヤ。ジェニファーとダンナはゲラゲラ笑っている・・・くやしー!!その後、2年ぶりというジェニファーに交代。彼女も最初回っていたが、しばらくすると何とか前進し始める。つまり、私のみできなかった・・・ぐやじー!!帰りはマットが運転するも、鼻高々のダンナがもう1回やりたいと言って交代。そして最も難しい最後も、余裕でUターン、平行にピッタリと岸寄せ。マットもジャニファーも、私も悔しいけど拍手!“時間があれば1日中こいでいたかったなぁ”と超ゴキゲンだった。
2時間パントを楽しむと、もう1時半。ここの名物料理は?・・・の私達の質問に悩む2人。イギリスはこれ、という名物料理もないので、イタリアではめったにないインディアン料理店に行く。カレー大好きのダンナは嬉々としている。2人が言っていた通り、すごいボリューム。パンティングであんなにお腹をすかせていたのに、食べきれなかった。
そうこうしているうちに3時近くになり、ダブリンへの飛行機に乗る為に昨日と同じ空港に戻らなければならない。ジェニファーの部屋に戻り、昨日と同じくケンブリッジ駅までタクシーを利用し、そこから電車に乗る。昨日と違って、この時間なら空港駅まで直通電車があるので、ここで2人と別れる事に。ジャニファー・マット、楽しい1日をありがとう!
 
空港までは約30分。ダンナがやたらニヤニヤしていると思ったら、“見た?オレのこぎっぷり!もちろんマットの方が先輩やけど、オレの方がテクニシャンって感じじゃなかった?”と、かなりの天狗。大先輩のマットとまで比較するとは自己満もはなはなしいで!とツっこむも、“それに比べてクミといったら・・・(爆笑)”でも何も言い返せない・・・悔しい。
これから10日後にカーディフでジェニファーに再会するまでは、助けなしの全くの2人旅!とはいえ、空港の仕組みなんて全世界同じやし、昨日ピサでした事を繰り返すだけ。無事チェックインを済ませ、出国検査に行くと・・・さすが次回テロの標的と言われる国だけに、厳しい(あれ?イタリアもやけど?)。アラームが鳴らなくても、ほぼ全員入念なボディチェックが入る。しかも靴の裏まで。女の人も結構やられていたが、私はまるで存在しないかのようにスルー。危機感のないアホ面してたんか、あるいは日本国籍というのも結構効いてるのかもしれない。今回は時間通りに飛行機も発ち、わずか1時間10分でダブリンに到着。入国審査はここでも思ったより簡単で、荷物もすぐに回ってきて、市内へ行くバスもあっさり見つかった。問題は、市内のどこに停車するか?という事で、運転手さんにキバッて英語で質問してみたら、“どこに行きたいの?フォー・コーツ?目の前まで行くよ!着いたら教えてあげるから”と超親切で、楽しいアイルランド旅行の幕開けを感じる
 
バスは、本当に私達の宿泊先のフォー・コーツ・ホステル目の前で停車。チェックインも特に問題なく済ませ部屋へ。節約でダブリンとキルケニーは初めてユースを使うが、ユースの中にも2人部屋バス・トイレ付というのがある。しかしベッドは2段ベッドで、ダンナはちょっとショック。初めての、待望のアイルランドだけに、荷物を置いて地図を持って即行外出。とりあえず川沿いに中心地の方へ歩くと、すぐ右手にクライスト・チャーチが見える。更に前に進むとたくさんパブやお店がでてきた。ここがテンプル・バーに違いない。ガイドで見た、カラフルで独特のスタイルの建物が並ぶ。こ近年ダブリンの都市的発展が目覚ましいとイタリアのTVで紹介されていたように、町全体に活気がある。季節もいいので、観光客も多い。軽く土産物屋もひやかし、明日に備えて夕食をとる事にする。イタリアとは違い、中華(これは全世界どこでもある)、イタリアン、インディアン、ペルシアン、各国料理もいろいろある中、ちょっと冷えた体を温める為にも中華でラーメンを食べる。久々のワンタン麺・10ユーロ。チェーン店の割りにちと高いが、ボリューム満点で結構いけた。ホステルに帰り、シャワーを浴びるが・・・まだ外はうっすら明るい!イタリアより更に北なので、完全な日没は11時頃。ちょっと妙な感じだけど、明日の予定を確認してベッドに入る(もちろん即行爆眠)。
 

6月15日    ピサ〜スタンステッド空港→ケンブリッジ
出発日とはいえ、有休節約の為にダンナは仕事。私は荷物の最終チェック。日記にも書いた激安ライアンエアーは、その分荷物制限も厳しいようで、1人15キロまで、1キロオーバーごとに6ユーロ加算。向こうでの買物もあるし、極力荷物を少なくする。2人ともバックパッカー仕様の特大リュックに3分の2くらいを実際に空港で計ってみると・・・2個で13キロ!つまりまだ17キロの余裕も超余裕だった。実は、私達は初のライアンエアー。あまりの安さに(今回は搭乗券1枚1人平均約200円!)、皆からも、危険なんちゃう?ボロイんちゃう?と言われながらも、大丈夫!と余裕を振る舞いながらも実は心配していたのだが、基本的には全て同じ。チェックインを搭乗40分前にしないと自動キャンセルされたり、機内サービスがなく自分達で持ち込むか機内で買うかとか、この安さに比べれば、全然たいした事ではない。結構ビックリしたのは、我々の飛行機は、どこからか飛んできたものであって、つまり、おそらく電車みたいに一定区間を往復しているって事。我々のフライトは夜の最終便だったので、前までの便が遅れ、飛び立ったのは予定の1時間半後。ジェニファーが空港まで迎えに来てくれるが、待っててくれるか、ちょっと不安。
ピサーロンドンは約3時間。寝る間もなくすぐに着いた。着くと即行荷物をとり、EUとEU以外に分かれた入国検査へ。意外にもEU以外の人は少なく、受付のおばちゃんも滞在日数を聞いただけで結構あっさり終わった。そして、ちょっと緊張の瞬間・・・出口をでてくるっと見回すと、ジャニファーと彼氏のマットが手を振っている!ほっ・・・としてのは私達だけ。というのも、もう12時半。ケンブリッジ行きの電車がある最寄り駅までタクシーを飛ばし、最終電車に間に合わなくてはオールタクシーでスゴイ出費になってしまう!駅に着くと、ちょうど電車が止まっていた。私達が支払い、荷物をとっている間にマットが電車を止めてくれ、間一髪セーフ!!(・・・それから、最後の最後まで、こんな体験が続くとは思っても見なかった)
ケンブリッジの中心街は、駅から少し離れている為タクシーを利用して彼らのカレッジへ。なんと、カレッジのゲストハウスに宿泊!あの有名なケンブリッジ大学内に泊まるというだけで自分が賢くなった気がする。夜ではあったが、町の様子がイタリアとは全然違うのがすぐ分かる。三角屋根に煙突、キレイな庭・・・早く太陽の下で見てみたい。ともあれ部屋に行き、明日の予定をを聞くと・・・私がガイドで見て体験したかった、ケム川パンティング(パントという平たいボートで川を下りながらカレッジが見れる)が入っている!しかも観光客相手のサービスを使うのではない。各カレッジは数台パントを所有しており、学生だけが格安で利用できる。それを、私達の為に予約をしておいてくれた!素晴しい!夜も1時半を回っていたので、翌朝は隣の学生寮下で待ち合わせ、と別れる。眠かったが、ちょっと興奮してすぐには寝れなかった。


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